中学や高校で習うような古典力学(ニュートン力学)は、量子力学の近似値だといわれています。

(高校物理解説講義:「量子力学の概論」講義2)

 上記動画で、非常にわかりやすく説明されています。

 エネルギーは、本当は連続量(アナログ)ではなく、飛び飛びの値しか取れず(デジタル)、ミクロの世界では、この点無視するわけにはいかないわけですが、マクロの世界は、大きい世界なので、それを気にする必要もなく、近似値的に、物理量を連続量(アナログ)として考えても、差し支えないというところがそうです。

 私たちが通常目にするマクロ世界は、古典力学的な振る舞いしかしないので、見慣れたマクロ世界のほうが本物に見えてしまい、ミクロ世界のあり方が、科学的に示されても、にわかには信じがたいということになるのかもしれません。

 エネルギーは、本当は連続量(アナログ)ではなく、飛び飛びの値しか取れず(デジタル)、ミクロの世界ではこの点無視するわけにはいかないという点については、

(高校物理解説講義<量子力学分野>)

上記の「ボーアの原子模型講義1~18」の動画で見事に説明されています。

 エネルギーは、飛び飛びの値しか取れないという摩訶不思議な理論

(間がないってそれでいいのかなあと思うのですが、実際、間がないわけです。(^^;))

の証明は、1~4で明快にされています。 

 非常に素晴らしい説明なので、4で終わらず18まで全て見るとさらに腑に落ちるかもしれません。

 量子力学の要、シュレーディンガー方程式は、中学レベルの数学でわかるというわけにはいかないのですが、「ボーアの原子模型」については、中学レベルの数学で理解できますし、上記動画は、説明が非常に巧みですので、ご興味がある方は是非ご覧頂ければと思います。

 「ボーアの原子模型」は、「前期量子論」と呼ばれるもので、アインシュタインがノーベル賞を受賞した翌年の1922年の、量子論の父ニールス・ボーアによるノーべル物理学賞受賞理論です。

 上記「ボーアの原子模型講義1~18」の動画の全てを見ると(約1時間ぐらいかかってしまいますが・・。)、かかるノーべル物理学賞受賞理論を追体験できるものと思います。

 上記動画にもありますように、ニールス・ボーアはすでに、実験によって明らかにされていた数式に、「前期量子論」という理論を与えたわけですが、中学校レベルの数学で、見事にそれを証明・理論化していく過程が圧巻で、美しささえも感じるものだと思います。

 また、ミクロでは重要なことが、マクロでは無視できるということが多々あるわけですが、物質の波としての性質もそうだと思います。

 全てのモノは、粒であり、また波でもあるのですが、マクロ的存在、例えば私たち人間に、波としての性質がなぜ顕著に現れないのかという説明も、上記動画サイトの、管理人の先生は、明瞭にわかりやすく説明されています。

(高校物理解説講義:「物質波」講義3)

 中学数学で理解可能なボーアモデルに比べると格段に難しくなりますが(^^;)、量子力学の基本方程式、つまり私たちが生きるこの摩訶不思議な世界の根本を示したシュレーディンガー方程式の導出とその性質を説明した動画も一応ご紹介しておきます。
(初めての量子化学 12. シュレディンガー方程式の導出)
 
(初めての量子化学 13.波動関数の性質)

 首都大学助教の阿部穣里先生による説明です。

 量子力学は、IT技術、PC、スマホ、DNAの構造解析、医療分野でいうとCTスキャン、ナノテクノロジー、考古学、原爆、原発、量子コンピュータなどを説明する言葉でもあるのですが、心理学や脳科学や哲学とも関係するものです。

 例えば、自由意志との関係があります。

 マクロ世界を完璧に予測することが可能な、ニュートン力学(古典力学)が絶対だとすると、脳細胞を構成する原子も、ニュートンの運動方程式に従うはずで、ニュートン力学は前述したように決定論(あらゆる事項はなんらかの原因によってあらかじめ決められているということ)的ですから、極論すると私たちも、自由意志などないロボットかゾンビみたいなものだということになってしまいます。(^^;
 
 ですが、量子力学は、阿部穣里先生の動画でも説明されていますように、物理現象は確率的にしか予測できないとするものなので、これによれば、非決定論(人間の意志は、他の何者にもよらず、自分自身で決定できる)的となり、私たちの自由意志も保証されるということになります。

 この世の根本を明らかにする(といっても、現象を示すだけで、哲学的意味をまで明らかにするものではないですが)

シュレーディンガー方程式導出過程は、微分やオイラーの公式等の高等数学を用いるので、

それらに慣れていない人にとっては、非常に難しいものですが、この方程式は、実験で物質波(ドブロイ波ともいう:モノは波でもあるということ)の存在が明らかになったため、その物質波の形を求める式を作ってみようということで、できたものです。

 正弦波(サイン波:最も基本的な波形。こんな綺麗な波形はめったにないけれども、どのような波も正弦波の組み合わせからなるため、波を考えるときはこれを出発点とする。)が、答えとなるようにして、量子の波動性と粒子性の考え方を加味しながら、ニュートン力学的な運動エネルギー、位置(ポテンシャル)エネルギーを求める式などをいじくり、変形し、まとめたものが、シュレーディンガー方程式です。

 半導体設計等の実務に携るわけではない、一般の方々は、この程度の理解だけでよいのではないかと思います。数字パズルのようなことをしているうちにできた式と言ってもよいことでしょう。

「そんなパズルみたいな方法でできた式で大丈夫なのか?」と最初は思われたシュレーディンガー方程式(簡略化すると、Hψ=Eψ)ですが、

この式がことごとく量子物理現象を説明してしまうために、科学者達もこれを安心して使うようになったということです。

 また、別の方法で量子力学を説明したハイゼンベルクという人がいたのですが、この人は、行列形式で説明し、この方法は確かな方法ではあるのですが、非常に面倒かつ難解な説明方法でした。

 ハイゼンベルクは、「粒子の運動量と位置を同時に正確に知ることはできない」とする、不確定性原理の発見者で、彼が行列形式で示したものは、「行列(マトリクス)力学」というのですが、これと、シュレーディンガー方程式が同じものであるということが証明されたことも、科学者が安心してシュレーディンガー方程式が使われるようになった要因です。

 こうして出来上がったシュレーディンガー方程式ですが、出来た当初は、発案したシュレーディンガーさえその意味するところがわからなかったようです。

 量子力学者が、雁首そろえてこの方程式とにらめっこして出した結論が、

「シュレーディンガー方程式の解(波動関数)は、その振幅の二乗が、そのものの存在する確率を表す(多数回の観測を行った場合のその観測値の出現頻度)」というものでした。

 実験結果と外れることも一切なく、この方程式を解けば電子の状態を詳しく記述することができるため、これが量子力学の基本方程式とされます。

 前期量子論のボーアモデル、ドブロイ波、不確定性原理、そして、シュレーディンガー方程式の登場をもって量子力学が完成したということになります。

 そして、この量子論(前期量子論、量子力学、量子情報科学等の総称)の結論を総じてみると、

「月(に限らず全てのモノ)」は、

(「量子論」を楽しむ本: ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわか
る! 佐藤勝彦東京大学名誉教授著)

(上記より以下引用)

「私たちが見ていないときは、波のようなふるまいをして、私たちが見た途端に粒として発見されるのです。」

(引用終わり)

というような、まるで「かごめかごめ」遊びのような、「後ろの正面だ~れ?」的な、この世界の不思議な本質が暗示されてしまったわけです。

 ミクロの世界の不思議な現象は、二重スリット実験と呼ばれる実験を行うことにより確認されました。

(東北大、アインシュタインとボーアが論争した2重スリット実験の検証に成功)

 下記では、日立が行った二重スリット実験の動画が見ることができます。

http://www.hitachi.co.jp/rd/portal/highlight/quantum/index.html#sec02

(電子線の二重スリット実験 株式会社 東邦微生物病研究所 (総合衛生研究所 ティ・ビー・エル))

(2重スリットの実験:実験の解説動画としてよい作品であると上記東邦微生物病研究所が紹介している動画)

 二重スリット実験とは、 二つの穴の開いた板に向かって、電子を飛ばしたとき、その奥にあるスクリーンに何が写るかを確認する実験です。

 電子銃から大量に電子を発射すると、スクリーンに綺麗な縞模様ができます。これを干渉縞といいますが、これは、波であるからこその現象で、干渉縞ができるということが、電子が波であるという証になります(これをA実験と以下呼びます)。

 さらに、二つの穴のうち、一つを閉じて、同じ実験をしてみると、今度は干渉縞ができなくなります(これをB実験と以下呼びます)。波ではなく、粒として振舞うということです。

 では、電子銃の出力を弱めて、大量ではなく、1個、1個の電子を、二重スリットに向けて発射するとどうなるのでしょうか?当然ながら、スクリーンには、小さな点がポツリとできます。

 これも、電子が粒であることを示しています。

 しかし、電子を1個、1個発射するということを、二重スリットに向けて1000回ぐらい続けるとやはり、干渉縞ができてしまい、波としての性質がまた現れてしまいます(これをC実験と以下呼びます)。

 電子は、2つの穴の、一方しか通れないとするならば、実験Bと実験Cは同じ結果、つまり、実験Cにおいても、1個、1個電子を発射するということを二重スリットに向けて1000回ぐらい続けても、干渉縞などできないはずなのですが、実験Cでは、干渉縞ができてしまっているわけです。

 このような現象を説明する最も単純な辻褄あわせは、

「1個の電子は、観測されるまでは、波のように振る舞い、同時に二つの穴(スリット)を通過し、しかし、スクリーン上では、点状の痕跡を残し、粒子として観測される。」

という理屈です。そして、コペンハーゲン解釈(通説)では、このような理屈を採用し、多くの科学者がこれを支持しているということです。
  
 このような実験や量子論の考え方などを合わせ考えると、前述のような結論になるとのことです。

 なお、現在では、粒(モノ)が、波(情報・コト。量子状態ともいう)にもなるという解釈ではなくて、波(情報・コト・量子状態)のほうこそが、実在であり、ある特定の適切な条件下では、粒(モノ)になるという解釈のほうが通説となっています。

 いずれにしても、色(モノ) 即是 空(情報・コト)という東洋思想的な結論を目の当たりにした、量子論を構築してきた西洋の学者達は、思想的なパラダイムシフトを自然と強いられることになったのか、多くが東洋思想に興味を持つようになっています。

 量子論の父、ボーアは母国デンマークから勲章をもらいその際に、選んだ紋章は、太極図でした。

(その紋章の写真)

その後半生には、量子力学と類似性が感じられるということから、東洋哲学を熱心に学び、

(上記より以下引用)

 「原子物理学論との類似性を認識するためには、われわれはブッダや老子といった思索家がかつて直面した認識上の問題にたち帰り、大いなる存在のドラマのなかで、観客でもあり演技者でもある我々の位置を調和あるものとするように努めねばならない。」

(引用終わり)

と述べたとのことです。

 マトリクス力学や不確定性原理を打ち立てたハイゼンベルクも、インドの著名な詩人タゴールから東洋哲学を学び、「量子力学と東洋思想は似ている」と述べ、「日本の物理学者が多大なる貢献をしてきたのは、だからかもしれない。」と言ったとのことです。

 シュレーディンガーも、東洋哲学に興味を示し、「西洋科学は東洋思想の輸血を必要としている。」と述べたとされています。

 さらに、量子力学構築の重要人物の一人、ヴォルフガング・パウリも、彼の場合は、東洋哲学を直にというわけではないのですが、東洋哲学に類似性があるユング心理学に魅せられ、ユングの弟子となり、共同研究を行い、「原子と元型」という心理学著作を発表するまでになっています。

 彼らの変わりようは、宇宙飛行士が宇宙に行って何かを見て、帰ってきて急に考え方が変わるようなものでしょうか・・。

参考文献)
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/index.html (哲学的な何か、あと科学とか)

行政書士・マンション管理士・1級建設業経理事務士 佐々木 賢 一

(商工会議所認定 ビジネス法務エグゼクティブ(R)・日心連心理学検定(R)特1級認定者(第16号)・日商簿記検定1級認定者・FP)

大阪府行政書士会所属(会員番号4055)・大阪府行政書士会枚方支部所属

Blog:http://sasakihoumukaikei.blog.jp/(大阪・寝屋川:佐々木行政書士・マンション管理士事務所ブログ)
 
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